マツモトツヨシ造形美術研究所

デザイナー　マツモトツヨシによる
「こども教室」のご案内

『こども』が『こども』でいられる時間は長くなく、“今”だけです。
“自由に描き記録する” それは、とても重要なことだと考えます。
美術大学や専門学校で学ぶことは、大きくなってからでもできます。 しかし、今しかできない創造や経験、こどものころにしか生まれ得ない感覚を大切にしたいという考えから、こどもの美術教育に力を注ぎたいと思うに至りました。
～こどもの時代に自由な発想を自然に残していくことのできる造形美術の総合研究所、そんな場所をつくりたかった。～

私が現在テキスタイルデザイナーとして活動している中で日々感じることは、日本の美術大学や受験の仕組み、学部での教育は、世界的にも高い水準で行われ、優秀な先生方やスタッフは沢山いらっしゃり、ハイレベルな教育が存在します。 しかしながら、縛られることなく自由に発想・空想し創造できた“幼少期や子供時代” に、作品の良し・悪しや、出来・不出来で判断することなく、 “なぜ今この作品を作ったのか？”　“どうしてこの作品を描きたかったのか？”　そのひとりひとりが生み出す作品を“個性や特徴、特性、感性…”　に目を向けた教育を受けたかったと振り返ることがあります。 時には、その時の考えや思い、悩みなどといった言葉には表せない心情をこどもたちなりに表現していることもあります。こどもたちの気持ちにフォーカスしてあげることで、普段大人が知ることのなかった一面を垣間見ることができます。
そして、こどもたちの無限の可能性はどこにあるか分かりません。セオリー通りの手法や教育で、こどもたちの自由な発想を抑え込まないよう、その可能性を広げる一助になればと考えます。

パブロピカソは、こどもみたいに自由に絵を描けるようになるのに90年もかかってしまったと晩年語ったそうです。こどもたちの可能性は大きく、こどもにしか見えないもの、こどもにしか描けない線タッチや色彩が確実にあるのです。私たち大人はそれを見守り、育み、大切に残しておくことが、大人たちの使命だと考えます。
私が美術大学に入学した時、母が保管していた小学生時代の創作物を見せてくれました。「小学生時代の作品イケてるよ！」と私は驚きました。この作品群と再会したことは、現在の私のクリエイションとも大きく関わっていくこととなったのです。

創造を“モノ”にしよう！

名古屋市の中心部である金山で、長年造形美術教室を主宰してこられたsuzuki造形美術研究所の鈴木先生とご縁があり『こども教室』を開講させていただいていましたが、このたび名古屋市緑区にて『マツモトツヨシ造形美術研究所』を新たに設立いたしました。
こどもがこどもでいられる時間はあっというまに過ぎ去り、こどもの持つ造形力とイマジネーションは無限です。決して、デザイナーや美術の道を勧めたいと考えているわけではありません。こどもたちが成長し学生から社会人になり、世の中を動かす一員になったとき、どんな分野の道に進んだとしても、創造性やひらめき、調和とバランスといった思考を求められる場面が訪れます。創造することを通じて、新たな思考を活性化させ、可能性を広げる道筋になればと思います。
ぜひ一度、お気軽にお問い合わせ、または見学にお越しください。